House in Gradation
House in Gradation
所在地 / 群馬県
建築設計 / シグマ建設
施工 / シグマ建設
写真 / 千葉 顕弥
主要用途 / 住宅
構造・規模 / 木造2階建て
延床面積 / 116.35㎡
関東平野の北西端に位置する群馬県の中規模都市に建つ住宅である。
周辺には田畑や低層の建物が広がり、視線の抜けや空の広がりが感じられる地域である一方、
敷地は大通りにも程近く、人の流れや周囲との距離感が同時に求められる場所であった。
約400㎡の敷地に対し、人通りのある前面道路に沿って
閉じたエントランスボリュームを並置することで、
まずは道からの適切なバッファーを確保する計画とした。
そのエントランスを起点に、反時計回りに、
個室群を内包する二層のボリューム、
天井高さ約4,440mmの開放的なリビングボリュームをコの字型に配置している。
あわせて、隣地のお堂や前面道路との間に植栽帯を設けることで、
道路側から奥へと向かって、段階的に開放度が高まっていく建ち方を意識した。
これら三つのボリュームは、それぞれ異なる性質やスケールを持ちながら、
緩やかに連続し、一つの建築をかたちづくっている。
エントランスボリュームは塗壁と土間仕上げを基調とし、
910mmピッチで現れる梁が、空間に静かなリズムを与えている。
隣接する二層ボリュームとの境には、
光を取り込む天井高さ6,450mmの吹抜けを設け、
建物全体に明確な垂直性を与えた。
上階へはラワン合板による一枚壁を立ち上げることで導かれ、
陰影の強い二階の個室群へと繋がっていく。
二階は平面的には個室として分節しながらも天井高を確保し、
ポリカーボネートの欄間を介して、
梁とフラットに貼られた天井面が連続する構成としている。
この住宅は、閉じる・開く、低い・高い、重い・軽いといった
異なる性質を持つボリュームを重ね合わせることで、
敷地の持つ環境条件と呼応する建築的な奥行を生み出している。
周囲との距離を調整しながら、内部には多様なスケールと居場所が立ち上がり、
暮らしの変化を受け止め続ける住まいとなることを意図している。